奇跡のタイミングを生んだカップルゲスト

投稿日時:2013/09/22  カテゴリー名:エピソード

ゲストの皆様のご失態は
なるべく書かないように致します。

が、しかし
約20年近く前のことですから、
おそらく時効と考えてよろしいかと。

当時のCAPANNAは
アンティークなジャズを流しておりました。
アームストロングやレイチャールズ、
グレンミラーなど。

ある日、ある時
カップルのゲストがご来店されました。
とても仲の良さそうな、
でも、まだお付き合いされて
日が浅そうな感じでした。

オーダーがお決まりらしい頃
私は、そのカップルゲストの
テーブルに伺いました。

店内は多くのゲストの方々で
とても賑わっておりました。

私はオーダーを伺い、
メニューをお預かりしました。

カップルの女性は
「じゃあ、ちょっとトイレに行ってくるね」
と言って立ち上がろうとした
その時、

グレンミラーのジャズオーケストラの
数曲目が終わり、
曲と曲の間の無音状態に

そして
賑わっていた店内が
なぜか、その瞬間だけ
いっせいにゲストの皆様の
会話が途切れて無音状態に

その奇跡的に店内の時間が
止まったようなタイミングで
女性は立ち上がりました。

と同時に女性の下半身から

「ブオッー!!」

という怪音が、
それは、まぎれもなく
「おなら」
と呼ばれる生理現象でした。

しかし、その可愛らしい女性から
発せられたとは思えない程、
どちらかというと
身体の大きな野生動物が
発したような、野太く
壮大な音と言っても過言ではありません。

あれ程、賑わっていた店内が
奇跡的に無音になった、
その1~2秒の難し過ぎるタイミングで
その女性は、あまりにも野太く大音量の
「おなら」と呼ばれる生理現象を
計算したかのように、やってのけたのです。

当然、ご一緒の男性も
それどころか
店内の多くのゲストの方々も
その女性に注目しました。

その間、約1~2秒の
静まり返った店内に
女性の怪音は
オーケストラのソロパートのように
注目を我が物にしました。

そして、その怪音が終わると同時に
まさにピッタリのタイミングで
グレンミラーのジャズオーケストラが

「ダーン・ダ・ダン・ダ・ダーン!!!」
「ディン・ドン・ディン・ドン・・・・・・・!!」

と、まさに女性の怪音を
よりいっそう、引き立てるかのように
というよりも
その女性の怪音を、
あたかもオーケストラの指揮者の
合図かのように。

さすがの私も
この奇跡的な状況に
女性をフォローする手立ても見つからず・・・。

女性は走ってトイレに向かいました。
そして、数分間
こもっていらっしゃいました。

約20年を経て、
そのカップルゲストの女性へ。

気の利いたフォローもできない
未熟な私で申し訳ありませんでした。

きっと今の私なら・・・。

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CAPANNA in RESORT

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